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乳製品の健康リスク:牛乳やヨーグルトはなぜ健康にとって悪い選択か


私は以前に、牛乳の摂取が多くの人間にもたらす害について、ちょこちょこと書いてきました。そういった情報は、ごく僅かですがネット上にも存在します。

戦後、米国から(余り気味だった)牛乳を売りつけられる代わりに、米国のバックアップを得ることに成功した乳業メーカーの影響力は強大なものとなりました。今でも日本では牛乳=カルシウムが豊富で骨を強くする健康栄養食という認識が定着したままです。

 

日本の乳業団体のサイトより。

スウェーデンの研究を取り上げており、一部で指摘される牛乳の骨折リスクに対する反論としているようです。しかし、ここで取り上げられている研究は根拠不十分と言える内容です。

海外では、牛乳が人間の健康に与える悪影響について、多くの研究が行われております。カルシウムは必須ミネラルの1つですが、カルシウム単体で骨は強くなりません。他の栄養素と対になることで初めて効果を発揮します。

カルシウムの健康効果を求めるならマグネシウムは必須です。Ca1:Mg1か、Ca2:Mg1が必要とされています。カル2マグ1という商品があったと思いますが、まさにあの通りでございます。

ところが、牛乳の成分含有比率は、Ca10:Mg1くらいと言われています。Ca過多で逆に健康に良くないのです。また、牛乳に含まれるCaは分子の大きさが違います。そもそも仔牛用であり人間用に作られてはいないのです。

よって、人間が摂取しても活性効率が悪いとされています。カルシウム過多になり、分子の違いから活性効率も悪い。骨が脆くなるリスクだけが上昇すると言えるでしょう。

 


なにより、日本人は乳糖を分解・吸収する力が無いと言われています。幼児は母乳を分解・吸収する為の分解酵素ラクターゼを有していますが、母乳が必要ない年齢になると乳糖を分解する力が消えるのです。

白人は大人になっても乳糖を分解・吸収することが可能です。白人に限定されており、私たちアジア人を始め、他の人種には無理なのです。日本人の殆どが乳糖不耐症、或いは乳糖不耐症とまでいかなくても、乳製品の摂取が緩やかかつ慢性的な体調不良を引き起こす理由は分解できない為です。

戦後、GHQにより優遇措置を受けて肥大化きた乳業メーカーの力は想像以上に強大です。海外では隠すことなく報じられている乳製品のリスクについて、日本は完全に隠蔽状態となっています。選択の為の情報を知る権利すら与えられていないのです。

そして、未だにテレビメディア等で、牛乳は健康によくて骨粗鬆症に効果的と言った誤った情報が常識となっているのです。リスクを公表した上で、選択の自由を提供することが大切ではないでしょうか?

 

 

牛乳が骨を強くしたり健康維持に不要な理由
2018年8月22日公開

「我々は、生乳業界が知られたくない牛乳の真実を知る必要がある」
ニール・バーナード博士(PCRM:責任ある医療の為の医師委員会


この記事は、医療専門誌「グッドメディスン」に掲載されたものである。「Archives of Pediatric and Adolescent Medicine」誌に掲載された2012年の報告書は、酪農業界を慌てさせたに違いない。

ハーバード大学のKendrin Sonneville教授が執筆したこの研究は、6712人の青少年の骨折率を長期に渡り追跡調査したものだ。結果、牛乳を大量に摂取している活発な子供たちは、摂取量が少ない子供たちに比べて、実際に骨折が多いことが判明した。つまり、牛乳は実際には強い骨を作らないことが分かったのである。

これまで類似した研究でも同様の結果が示されていた。Bone誌とPediatrics誌に掲載された若い女性への追跡研究では、骨密度は適度な運動によって強化されるが、カルシウムの摂取量を増やしても違いがないことが示された。

骨粗しょう症や骨折が特に多い年代では、牛乳の摂取が役に立たないことを示唆する証拠が出ている。

72000人以上の女性を18年間追跡調査した「Harvard Nurses' Health Study」では、牛乳摂取量を増加させた人たちの骨折リスク減少、すなわち予防効果は認められなかった。牛乳を最も多く摂取していた女性たちは、牛乳を摂取していない女性たちと同じくらい股関節骨折を起こしていたのである。

 

揺らぐ乳製品業界の信頼性


「牛乳は骨を強くする」「身長を伸ばす」「ダイエットに向いている」という乳業メーカーの宣伝文句が、専門家からの疑問の眼差しにさらされるようになったのは、これが初めてではない。

2005年、「責任ある医療を追求する医師会」(PCRM)は、牛乳が体重減少をもたらし、ダイエット効果があるとする業界の広告を調査するよう連邦取引委員会(FTC)に要請した。

何百万ドルもかけて大々的に展開された有名人による牛乳広告キャンペーンは、テネシー州のたった1人の研究者が報告したものを根拠としていた。

その内容は、ダイエット計画に牛乳を取り入れると、牛乳を取り入れないダイエットよりも体重が明確に減少するというものであった。この研究はごく少数の人々で行われたとされたが、他の研究者たちは、同様の条件で同じ効果を再現することが出来なかった。

PCRMの申立てを受けて、連邦取引委員会の広告慣行部門は、キャンペーンを監督した米国農務省のスタッフ、および全国流動乳加工業者推進委員会、全国酪農振興研究委員会の代表者と会談した。

業界側は、ダイエット効果を謳う広告およびその他のマーケティング活動を全て中止することに同意した。

この決定は、米国の乳製品生産者に代わって米国産乳製品の需要を高めるために設立された「Dairy Management Inc.」(米国乳製品デイリーマネジメント株式会社)にも適用された。

 

牛乳の真実:乳製品に関するさらなる問題点の発見


骨を強くしたりダイエット効果があるといった牛乳の効果を否定する研究は、科学的に氷山の一角であることが判明している。

2001年に発表された、20885人の男性を対象としたハーバード大学の研究では、毎日2.5皿の乳製品を摂取している男性は、乳製品を殆ど摂取しない男性と比べて、前立腺がんのリスクが34%増加することが示された。

ハーバード大学の別の研究(47871人の男性を含む)でも、ほぼ同じ結果が示された。毎日2.5皿以上の乳製品を摂取する男性は、前立腺がんのリスクが60%増加することが示されたのである。


米国公衆衛生関係者が最も懸念している科学的な問題は、乳製品に含まれる脂肪の量である。2010年の「アメリカ人の為の食事ガイドライン」では、アメリカ人の食事に含まれる飽和脂肪(心臓病やその他の健康問題の原因となる脂肪)の摂取源について明記されており、乳製品が最大の摂取源であることが判明したのだ。

一般的なチーズの脂肪分は約70%で、その多くが飽和脂肪酸だ。牛乳から脂肪分を取り除くと、多量の砂糖を含むジュース飲料と同じ内容になる。乳糖はスキムミルクのカロリーの55%以上を占めており、ジュース飲料と同じカロリー負荷になっているのである。

乳幼児が牛乳を多量に飲むと、1型糖尿病や貧血になるリスクが高まると言われている。10代になると、乳糖不耐症の為に、けいれんや下痢を起こす子供も少なくない。特に、アフリカ系、アジア系、ヒスパニック系、ネイティブアメリカン、地中海沿岸諸国の血を引く人に乳糖不耐症の人が多い。

編集部注:乳幼児期には、体内でラクターゼという消化酵素が作られ、母乳に含まれる乳糖を分解している。しかし、成長して10代になると、多くの人はその能力を失い、牛乳を多量に飲むと重大な消化器系の問題を経験するようになる。

大人になるまでに、全世界人口の約4分の3が乳糖を分解できなくなるのだ。地球上で通常乳糖を消化できる民族は白人だけである。アフリカ系、アジア系、アラブ系、ネイティブアメリカンの殆どは消化する機能が備わっていないのである。



乳製品はなぜ健康にとって良い選択ではないか


乳製品産業は何百万ドルもかけて牛乳を「自然界で最も完璧な食品」であると宣伝してきた。それは「子牛にとって」事実である。しかし、人間にとって事実ではない。

人間は地球上で唯一、幼児期以降も異種生物の赤ちゃん用の乳である牛乳を飲む種である。そして人類が誕生して以来、牛乳を飲むようになったのはここ数千年のことで、地球上で生きてきた期間のごく一部にすぎない。

乳牛の乳には、子牛が成長する為に必要な豊富な栄養が含まれている。カルシウム、ビタミンDリボフラビン(B2)、ビタミンB12カリウム、リンなど、大切な栄養素を豊富に含んでいるのだ。


しかし、それはグラスフェッド(放牧され無農薬の牧草を食べて育った牛)に限った話である。現代の牛乳は、殆どが妊娠したばかりの牛から搾乳されたものであり、人間の体には全く良いことのないホルモンが含まれている。

乳製品を摂取すると、ニキビができやすくなったり、特定の癌、特に前立腺癌のリスクが高くなる。これらは牛乳に含まれるホルモンの影響と考えられている。

乳製品と心臓病の関係については、これまでにも多くの研究が行われている。ハーバード・チャン・スクールの研究者が実施し、2016年に「American Journal of Clinical Nutrition」に掲載された最大規模の研究は、男性43000人、女性187000人を対象に行われたものである。

この研究で、乳製品に含まれる脂肪成分を、全粒粉の炭水化物に置き換えると、心臓病のリスクは28%低下したという結果が出た。一方、乳製品を赤身の肉に置き換えると、心臓病リスクが6%上昇した。



乳製品=骨を強くする?


牛乳は骨を丈夫にし、骨粗鬆症を予防する為に必要だという説はどうか?それも否定されているのだ。

臨床研究によると、牛乳は私たちの骨にとって全く効果がないことが分かっている。例えば、72000人以上の女性を18年間追跡調査した「Harvard Nurses' Health Study」では、牛乳の摂取量が増えても骨折のリスクに対する予防効果は認められなかった。



全世界の殆どの人は乳製品を消化できない
乳製品を摂取する際のもう1つの大きな問題は、乳糖不耐症である。乳幼児期には、体内でラクターゼという消化酵素が作られ、母乳に含まれる乳糖を分解できる。その為、牛乳も分解・吸収できる。しかし、成長すると多くの人がその能力を失う。

大人になるまでに、世界人口の約4分の3が乳糖を分解できなくなる。乳糖不耐症には強い人種的な側面がある。地球上で通常、乳糖を消化できる民族は白人のみである。アフリカ系、アジア系、アラブ系、先住民族ネイティブアメリカン)などは消化能力がないのだ。

コーカソイド中心の映画、企業によるキャンペーンや、政府の政策が世界中で乳製品の消費を促進した為、知らずのうちに何十億もの人々が乳糖不耐症による消化器系の重大な問題を抱えることになった。



乳製品の問題点を語る医師が増加中


多くの医師や研究者が乳製品の摂取を控えるよう推奨している。作家であり米栄養学の権威であるMichael Klaper博士は、フード・レボリューション・ネットワークの取材に、次のように語っている。

アメリカの食生活からすぐに排除すべき物質があるとすれば、それは牛の乳房から出る分泌物から作られる物質、つまり乳製品です」


また、ベストセラー作家であるマーク・ハイマン博士によると、乳製品の摂取と消化器系疾患は強く関連しており、前立腺がんや乳がんなど、がんのリスク上昇につながる可能性があると指摘している。

「私たちの体は牛乳を消化するようにできていないのです。代わりに、カルシウム、カリウム、タンパク質、脂肪を、野菜、果物、豆、全粒穀物、ナッツ、種子、海藻など、他の食物源から摂取したほうが良いというのが、ほとんどの科学者の意見です」


「責任ある医療の為の医師委員会」のニール・バーナード博士は、次のように述べている。

「乳製品には脂肪とコレステロールが過剰に含まれており、喘息からある種の癌に至るまで、健康問題のリスクを高める可能性があります。前立腺癌の発生と死亡のリスク上昇は、乳製品の消費と関連しており、同じことが卵巣癌にも当てはまるかもしれません」

 

乳製品はこれまで健康の為に広く推奨されてきた。そして、今でも多くの人が、カルシウムを十分に摂取する為には乳製品や牛乳を摂取することが必要だと考えている。

しかし、人々が乳製品と乳製品産業の問題に気づきつつある。乳製品業界はこれまでと同じようにはいかないかもしれない。

以上、おわり。