レトロゲームを飾って眺めているだけの男のブログ

【悠久幻想曲】悠久の回想をWin10PCにインストールしてみた

※雑誌記事を追加 up data 2024.4.28

 


今回のレトロゲームネタは、90年代後半にプレイステーションセガサターンで展開した友情育成SLG悠久幻想曲」(通称UQ)シリーズのデスクトップアクセサリー集「悠久の回想」を紹介しよう!

悠久幻想曲」が発売された1997年頃の家庭用ゲーム界は、恋愛SLGときめきメモリアル」の大ヒットによる派生作品が氾濫している時期であった。その為、本作も同様に恋愛系と見られる傾向にあったが、本作は恋愛ではなく友情を育むことを目的としたゲームである。

1作目、2作目ともに架空世界の田舎町エンフィールドを舞台に、個性豊かな登場キャラたちと共に町の人たちからの依頼をこなしながら、仲間たちとの信頼・絆を築き上げていくことが主な目的となる。

その依頼(ゲーム)内容はどれも非常に平和的でほのぼのとしたものであり、ドラクエやFFのような世界支配を企む魔王などは登場しない。強大な敵と戦うことも、何かに追われながら旅をすることも無く、ほのぼのとした田舎町で仲間たちと絆を深めていくという友情育成が本作の特徴であった。




1作目は記憶喪失の状態でエンフィールドに辿り着いた青年が主人公で、何でも屋ジョートショップに居候して依頼をこなす。2作目は、1作目では敵対していた町の自警団の一員となり、同じく町の人たちからの依頼をこなしていく。

両作とも登場キャラ3名を選択し、4人パーティーを組んで活動していく。キャラにはパラメーター以外にも、それぞれに個性的な性格設定が存在し、相性を考慮する必要がある。キャラ同士でも仲が良い悪いといった相性があり、組み合わせによって依頼の進行度合いやストーリー展開にも変化が出る。

一応、敵キャラクターとの戦闘も存在する。依頼の合間に訓練を行うことで育成を行うことが可能なほか、武器や防具を入手することでパラメーターを上昇させることも出来る。1作目はこの辺りのゲームバランスが非常に悪かったが、2作目で大きく改善された。

ゲームのメインとなるのはADVパートで、選択肢によってキャラたちの感情値が変動する。相手を思いやる選択をしていくことで信頼を深め、その値によってエンディングが変化する(マルチエンド方式)。

 


本作はそこそこ大きな商業的成功を収め、ピンズ、トレカ、トレーディングポスター、テレカ、メダルなど様々なグッズ類が登場した。キャラデザインを担当したmoo氏の出世作であり代表作と言っても良いだろう。氏のデザインには私も大きく影響を受けたものである。

大ファンだった私は1作目、2作目どちらもセガサターン版、プレイステーション版をクリアまでプレイし、公式グッズのピンズやクッションまで購入している。このクッションは1998年に購入した記憶があるが、今も現役で使用している。色がすっかり褪せてしまった・・・。

 


ちなみに本作は女性ファンが多かった。私は友人と共に1998年の東京ゲームショーに参加している。メディアワークスのブースに行くと悠久幻想曲一色だったが、ブース内はグッズを求める女性客だらけであった。moo氏直筆のローライラストええな欲しい😳

 


当時のG'sマガジン広告欄より。「全国1千万の悠久女性ファンの・・・」とある通り、悠久は実際に女性ユーザーが多かった。

 

 


1998年に2作目が登場。前作では仲間に出来なかったサブキャラたちを主役に据え、シナリオ、ゲームシステム共に完成度を大幅にアップさせた続編「2nd album」は、まさにシリーズ最高傑作と呼ぶに相応しい名作である。

タケカワユキヒデが作詞・作曲した主題歌「永遠の親友」も大きな話題を呼んだ(CMでも流れた)。PS版は当時、声優デビュー前だった田中理恵が同曲を日本語歌詞で歌い、SS版はタケカワユキヒデ本人が英語で歌っている。

 


永遠の親友(田中理恵/タケカワユキヒデ

久しぶりに悠久THE SONGSを取り込みしたぞ。この曲は当時、タケカワユキヒデファンの間では存在が殆ど知られていなかったようで、ネットが普及し始めた頃に、この曲に関する情報を求める投稿がよく見られた。

 

 



当時のG'sマガジン悠久2記事より。メディアワークスが出版している雑誌だけに、悠久の特集がとにかく充実していた。エターナルメロディ&悠久に特化した名物コーナー「エタキュウ」など、悠久ファンは毎月楽しみに読んでいたでしょう。ちなみにコピックで描いた投稿イラストが掲載されました😅

 


サブキャラながらメインキャラを凌ぐ人気を誇ったクレア。間違いなく人気が出ることを見越してデザインされたのでしょう、隠しイベントやエンディングがちゃっかり用意されていたりする。

 


ワシはリサ、由羅、アルでやっていたような。由羅姐さんかわええよねっ😍

 


個人的にはヘキサが1位かな。次いでテディ、由羅姐さん、エル、パティかな😗

 

 


2作目は評価も高く商業的にも成功を収めた。となると、ファンの間で期待されるのはさらなる続編の登場である。

ファンディスク「Ensemble」を挟んで、1999年末に満を持して登場した3作目「パーペチュアルブルー」・・・だったが、舞台、登場キャラたちを一新した結果、当時のG'sマガジン等ゲーム雑誌の写真越しからも伝わってくる「コレジャナイ」感が(個人的に)半端なかった為、スルーした。

エンフィールドという舞台と、お馴染みの個性あるキャラたちが定着したのに、どうして一新してしまったのだろう。馴染みあるキャラたちのエンフィールドでの日常を描き続けることをファンは望んでいたのでは?

当時の2chで、制作会社スターライトマリーの経営危機が既に噂されており、悠久と全く無関係の企画として制作していた作品を商業的理由で強引に悠久3にした、という根拠不明の書き込みも存在した。翌年、スターライトマリーは実際に経営破綻しているので、まあこれが真実なんでしょ🙄


スターライトマリーの破綻直前、シリーズ最終作となる「悠久組曲」が登場したが、パーペチュアルブルーの失敗でファン離れを起こしており、組曲は大して話題にもならずシリーズは何とも悲しい形で終焉を迎えてしまった。

悠久シリーズもスターライトマリーも完全に消滅した2002年。Windows用ソフトである本作「悠久の回想」がひっそりと発売された。これといった宣伝も一切展開されていなかった為、ファンの殆どが発売されたことを知らなかったと思われる。

 

 


メディアフォースメディアワークス関連会社かな。ポンバシ西2-6-7って今宮戎の近くやんけ、あの辺りは昔からよく歩いていたけど、まさかそんなワシの庭みたいな所で正真正銘のUQファイナル作品が制作されていたとは😲

本作「悠久の回想」は、検索をかけても取り上げているサイトが一切出てこない。当記事が唯一となるのだろうか。

wikiニコニコ大百科、ゲームカタログ等に掲載されている悠久関連のページにも、本作のことは全く記載されていない。駿河屋と、過去のヤフオク履歴がたった1件出てくるだけ。まるで存在していないかのようだ。出荷本数が相当少なかったのだろうか。

 


CD-ROM盤面はこんな感じ。説明書は元々存在していない。CD-ROM1枚だけという内容。

 

 

 

■説明書

 

 

 

 

■Windows10のPCにインストール!
それでは、超久々に本作をインスコしたいと思います。当方のPCはWin10-64bit版、Core i5 9400、メモリ8GBです。果たしてインスコできるのか?出来たとして、動作するのか?いざ、実際に確認してみましょう!




ディスクをドライブに入れて・・・普通にインストールが完了したぞ。さて、動くかな・・・。

 

 


起動した!音声もきちんと出ております。シーラの声を担当している氷上恭子の声が懐かしい!😳

 


2nd albumの主役トリーシャだ、懐かしすぎる・・・恐らく低予算制作と思うがフルボイスになっており、当然ながらトリーシャは飯塚雅弓が声を当てている。「ボクたちの予算を全部使ってしまったんでしょ」って、なんかリアルだな・・・😦

デスクトップアクセ集となっているけど、ミニゲームも収録されている。主人公は、シーラ、トリーシャ、メロディ・・・ではなくティセ(悠久3のキャラ、詳しくは知らん)の3人とパーティーを組んでいる設定で、シリーズお馴染みの平和なトラブルや依頼を1つずつ解決していく。

但し、育成&ADVではなく選択肢も出てこない。各シナリオの最後に文字を早打ちしてノルマ達成を目指す。要は当時流行りのタイピングゲーム。

 


選択するキャラによって展開や難易度が少し変わるだけで基本は同じ。ティセよりメロディでおねげします。それかテディかヘキサで。

 


出てくる文字を一定時間内に打ち込む。この時代は何でもかんでもタイピングソフト化されていましたなあ。打ち込む単語は悠久関連のものが多いが、中には「スクール水着」など変な単語が出てくるが何故なのか。

動作が若干おかしい。正確にタイプしても認識されずミスになることがしばしば。やはりWIN10では完全動作は難しいか。

 

 

■デスクトップアクセサリー
本作のメインとなる、デスクトップアクセサリーを紹介しますぜ。カレンダー、時計、壁紙、スクリーンセーバーなどがある。

 


画像左は「シーラのカレンダー」。2020年12月までしか設定がでけへん。右は「ティセの電卓」。数字を入力する度に声で読み上げてくれる。今となってはどちらも使えねえ・・・。

 


こちらは「トリーシャの占い」。うん、要らんな。




「トリーシャ時計」。2種入っており、2nd albumとEnsembleのデザインから選択できる。これはトリーシャファンにはいいかもしれない。個人的にヘキサ時計でおねげします。

 


3作品全ての登場キャラたちの壁紙も入っている。リカルドとかオジ専女性向けですかね。最大サイズ1280pxlで比率4:3なので、今のPCモニターだと横長に引き伸ばされてしまうが・・・。しかし懐かしすぎる。エルとマリアでパーティーを組んで喧嘩しながら楽しく依頼をこなしていた日々が蘇ってくる😢

 


スクリーンセーバーも入っている。そのうちの1つ。シリーズ1番人気と思われるトリーシャ関連の画像がやはり多い。この当時のボクっ娘人気の高さは異常。

 


これもスクリーンセーバーUQパーペチュアルコレクションの説明書や攻略本などに掲載されていたイラストですなあ。テディも懐かしい、あー懐かしいっス。ファン以外に通用しないっスか🙀

 


ピート、アレフ、クリス。このイラストもコレクションの説明書に掲載されていたような。何も見なくてもパッと名前が出てくるとか私も凄いな苦笑。ちなみにクリスは正式名クリストファー・クロスだが、米国のAORシンガー(ハゲたおじちゃん)ではない。製作者がファンだったんかな🤔

 


悠久の回想エンディング画像、シーラ編より。



という訳で如何だったでしょうか。「悠久ファンだったけど、こんなソフトが出ていること知らなかった!」という人も多かっただろう。それ以前に「悠久幻想曲って何やねん知らんがな」という人が99.9%ですよね~🙀

SS版/PS版どちらもソフト単体は安価だが、1作目~Ensembleまでを1つにまとめた「パーペチュアルコレクション」は、SS/PS版どちらもじわじわと値が上がっている。気になった方は今のうちに手に入れてプレイしてみて欲しい。

 

 

では最後に、激レア作品と言える本作「悠久の回想」の駿河屋価格を見て〆としよう!

 

 


あらー買取200円ってことは販売価格500円くらいかな、値打ちねえな💩

 

でも、思い出が深い悠久は絶対に売らない。おわり

 

 

追記:

 


あれ?半年後に買取価格がアップしとるよ😱