初代プレステは数多くの名作ゲームを生み出した、まさに名機といえるゲーム機でした。その中でも、私にとって最も印象に残っているゲームは、アートディンク「アクアノートの休日」です。
大きな箱庭の海の中、主に深海を自由に目的無く探索するという斬新な内容が大好きでした。癒やしを与えてくれると同時に、新時代のゲームの可能性を大きく感じさせてくれたものです。
初代アクアノート登場から10年以上の歳月が流れた2008年。アクアノート最新作がPS3で登場。ゲームから離れて久しい私でしたが、本作をプレイする為だけにPS3本体を購入しました。では、ゲームを少しだけ紹介しましょう。
AQUANAUT'S HOLIDAY 隠された記録
このゲームは、日常に疲れ切った方にお勧めしたい癒し系海洋探索ADVです。PS3ならではの圧倒的美麗グラフィックで再現された海の中を潜水艇を使って探索していく。太平洋キシラ環礁なる架空の海を舞台に、ジャーナリスト(主人公)が失踪した海洋研究員の謎を追う、という物語。
主な登場人物は主人公を含め3名。彼らとは活動拠点(要はセーブする場所)でのちょっとした会話と、たまに通信でのやり取りがあるくらいで、基本的には人工知能を有する潜水艇ドルフィン02号との機械的な会話によって物語は進んでいく。これといった人間ドラマはないが、心地よい孤独感が海の神秘や怖さを演出してくれます。
宗教的とも評される物語は、ある程度落ち着いた年齢層じゃないと理解できないかもしれないですね。個人的には、素直に物語を楽しめ結末を受け入れることができました。ドラマティックでも無く、これといった何かがあるわけでもない。それがまたアクアノートらしくて素敵です。
ゲームディスク。雰囲気が出ておりいい感じですね~。
ドルフィン02号に乗って、いざ大海原へ!PS3だけにグラフィックがめちゃ綺麗。しかし、今ではPS3も旧世代機になってしまいました。
あるサイドエピソードの舞台となる場所。かつて一人の男が、ここで夢を実現させようとしていた・・・。
マンタちゃんを下から覗いてみました。
今日は大漁じゃあー!(違
沈没した海賊船。後に、海賊たちが隠した財宝を探すエピソードへと繋がっていく。
大阪浪速区にはこっそりと鯨肉を売っている鯨肉専門店がありまして・・・。
ゲーム中、最も怖いといわれる祈りの海。海面から下を見下ろした状態。一面真っ青。怖いけど楽しいっ。
思い切って潜ったらリュウグウノツカイがいました。
アクアノート名物、謎の遺跡。メインエピソード終盤で登場します。
遺跡内部にいるシーラカンスちゃん。
メインエピソードのラストです。失踪した研究員ウイリアム・B・グラバーが残したメッセージを追い続け、辿り着いた先はクレバス。ここ潜ります、めっちゃ怖い!
暗すぎてイミフ。ハードチューブだっけ、この生物。
サイドエピソードの中で、最も面倒くさいといわれるミームの木イベント。でも個人的にはめっちゃ楽しかったです。いや~もうこのゲーム自体が最高!1年間ずっと遊んでいました、マジで🤩
ミームの木イベントのラスト。これでエピソード全てコンプリートです。ここまで徹底的に遊び尽くした人は、一体どれだけいるのでしょうか。
最初こそ行動範囲の制約が多いものの、メインエピソード終了後、全ての場所への移動が可能になります。そこから新たな空間、宝、生物・・・それらをのんびり探す事こそが本作の最大の楽しみ方、と個人的には思う。
時の流れを忘れてリラックスしたい、現実に疲れた方に是非プレイしてみて欲しいですね。勿論HDMI接続で!でないと魅力が半減。名作!でもネットでは不評ですね、なんで?
追記コーナー
素敵なオルゴールの音色を聴きながら、ごゆっくりどうぞ🐟
本作は、クリアする気満々でガツガツと何時間もプレイするものではない。まず、クリアの目的みたいな明確なものは殆ど存在しない。これと言ったドラマのない海の世界をゆったりと探索して、魚たちと触れ合い、時に漆黒の海底に恐怖を感じながら、心地よい孤独感と海の神秘に心癒される為に作られたような作品である。
本作を検索すると、サジェストのトップには「怖い」「全然癒されない」と言ったネガティブなものが並ぶ。確かに、一面に広がる真っ青な海を見ると、人は本能的に恐怖を感じるように出来ているのかもしれない。
しかし、海の優しさに癒されたい時もある。私は本作を遊ぶ時、部屋を真っ暗にして、BGM音量を0にして効果音だけの状態にしている。部屋に広がる一面の青と海の音。クジラやイルカの声。それだけでいい。仮想の海キシラ環礁の世界に浸るのだ。
本作はゲームとして発売されているが、ゲームと言うよりも環境ヒーリングソフトとでも言ったほうがいいかもしれない。薄っすらと存在するストーリーも、子供が楽しめる内容かと言うと理解できないだろう。
全体的に哲学的・宗教的なメッセージ性を含んでおり、大人がプレイすることを前提に作られていると思われる。海から聞こえてくる呼び声には、現代社会で疲弊していく大人たちに対する問いかけのようなものすら感じる。
魚を始め、色々な生物を探してみたり。
古代の海賊たちが隠していた財宝を見つけちゃったり。
ただ何となくぼーっと海を眺めていたり。
ソテーにして食べちゃった赤マンボウ(マンダイとして肉が流通)と遭遇したり😂
魚と音で会話したり、そんなことをして癒されるのが本作の良さである。
よし!勢いでもう1本、海なゲームを紹介しちゃうぜ!
フォーエバーブルー 海の呼び声
こちらはWii用「フォーエバーブルー 海の呼び声」です。本作も日常に疲れ切った方にお勧めしたい、癒し系海洋探索ADV。アクアノーツホリディと比較されがちだが、本作はメイン&サブストーリーの他に、指定された魚の写真を撮ってくるなど多種多様な仕事の依頼や、イルカ等の調教・訓練、水族館の運営等々、多くのやり込み要素が存在します。
勿論、目的無く気ままに海を探索するというアクアノーツ同様の楽しみ方も可能だが、本作はこれらを達成していく部分に、より一層の面白さがあると言えるでしょう。アクアノーツとは似て非なる、どちらかと言えば違うジャンルに属する作品だと個人的には思います。
また、サメなどの危険生物が襲ってくることも本作の特徴。パルサーと呼ばれる治療目的の器具を銃の要領で撃ち込む事で、危険生物たちを一時的に大人しくさせることが出来るなど、ちょっとした3Dガンシューティングのようなゲーム性も含まれています。
メインストーリーは、伝説の竜の歌と財宝の謎を追い求め、主人公たちが世界各地の海を探索するというもの。単に各地の海を泳ぐだけではなく、海に沈んだ伝説の城、北極や南極、淡水の川、果てはクレバスの奥深くなどバラエティ豊かで飽きが来ないように作られています。
海に潜る時は、基本的に人物orイルカ等のアニマルバディと共に潜ることになる。なので孤独感は無く、目的を見失った時はアドバイスをくれるなど心強いですよ。その登場人物はどれも個性的で、主要キャラが深く関わるストーリーも多く存在するので、それぞれに感情移入が容易と言えるでしょう。
こちらも実に雰囲気のあるゲームディスクです。
いざ、伝説の財宝を求めてゲームスタート!この子は主要登場人物の一人オセアンヌ。自然と動物を愛する心優しい女の子です。でも目つき悪くて怖ぇ。
初代WiiなのでグラフィックはどうしてもPS3には劣りますが・・・でも、よく頑張っています!
可愛い!さわさわしたいんやけどっ。
ハードの限界に負けじとグラフィック頑張ってます!リアルです!
このまま海の世界に浸りたい・・・現実に戻りたくない・・・😓
伝説のヴァルカ城を発見・・・したら怖いのがおった😱
クレバスの奥へと進む。水圧の変化?細かいことはいいのだす。
メインストーリー最後の舞台。ついに姿を現したネフィリムの石窟。
海に関係したゲームにおいて、なぜか物語終盤で必ず登場するラスボス臭漂うシーラカンスさん。
ついにエルナークの財宝を発見!しかし・・・ここからは自力で見てねっ。
限界のあるWiiで十二分に頑張ったことが伺える美しいグラフィックは見事としか言い様が無い。プレイする際は是非、D端子で接続してほしいですね。ゲーム内容も素晴らしい出来であり、もっと評価されて然るべき作品だと思う。名作!
以上、おわり😀